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障碍者雇用関係法の現状

障碍者雇用の関係法令は様々なものがありますが、代表的なものは1960年の「身体障害者雇用促進法」に始まり、1987年に名称が変更された「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」があげられます。この法律は、これまで幾度となく改正を繰り返し、社会状況に合わせてその内容が変わってきました。

身体障害者雇用促進法

それでは、この法令の内容について「身体障害者雇用促進法」から説明していきます。本法律は障碍者などの要望や1955年のILO「障害者の職業リハビリテーションに関する勧告」が出される中、1960年に制定されました。当初は努力義務として1.3%の法定雇用率をあげるとともに、職場適応訓練の制度化を行うという内容でした。1976年の改正※1では、雇用率が努力義務から法定義務へ変更となり、重度障碍者は2人分としてカウントされるようになりました。また、納付金制度※2や助成金制度がつくられたり、身体障害者雇用促進協会(現在の日本障害者雇用促進協会)が設立されたりしました。

国際的な動向としては、1983年にILO「職業リハビリテーションおよび雇用(障害者)に関する条約(159号条約)」および同勧告(168号勧告)が採択。159号条約は、機会均等の原則に基づいて、障碍者の一般就労を目的とした職業リハビリテーションと雇用政策を策定し、それを実施、検討することを求めたものです。

1987年になると「身体障害者雇用促進法」は「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」に改正され、対象は身体障碍者から全ての種類の障碍者に拡大しました。この法令の目的は、
1. 雇用促進
2. 職業リハビリテーション※3
3. 職業生活の自立促進を行い、障害者の職業の安定をはかること

とされています。改正点は、
1. 知的障害者は雇用義務ではないが、雇用率制度・納付金制度の対象となること
2. 雇用の促進のみならず、雇用の安定を図ること
3. 職業リハビリテーションを法律上規定すること
4. 心身障害者職業センターなどを障害者職業センターとして再編成し、同センターに障害者職業カウンセラーを専門職として位置づけること

の4点です。

※1 原則として、同法の対象者は身体障碍者のみ。ただし、労働能力のある知的障碍者に対しては、職業を紹介したり、納付金の減額・助成金の支給を行っていた。
※2納付金制度とは、法定雇用率が達成されていない企業が関連機関に支払わなければならないお金のこと。
※3日本職業リハビリテーション学会は、「障害をもっているが故に職業に就くことが困難になっていたり、維持していくことが難しくなっている人にも、職業を通じた社会参加と自己実現、経済的自立の機会を作り出していく取り組み」を職業リハビリテーションと述べている。

その後の法改正

1992年、我が国はILO159号条約に批准することとなりました。1994年には障害者雇用促進法が改正され、障害者雇用支援センターを制度化しました。1997年も改正されて、知的障碍者を含む雇用率(民間企業1.8%、国・地方公共団体など2.1%)を設定しました。この改正で、精神障害者保健福祉手帳をもっている者(精神障碍者)は助成金の対象となりました。さらに、社会福祉法人が障害者雇用支援センターを運営できるようになり、あっせん型の障害者雇用支援センターは制度化されることになりました。

2002年、さらに改正され、
1. 障害者就業・生活支援センターと職場適応援助者(ジョブコーチ)の制度化
2. 除外率制等の段階的縮小
3. 特例子会社の認定要件の緩和

がなされました。2005年改正では、雇用率に精神障碍者も含まれるようになりました。国は以前にも増して雇用率達成について厳格になっています。未達成の企業に対しては、雇入れ計画の作成を命じ、それでも達成しない場合は企業名が公表されることもしばしばです。

また、改正では自宅就業の障碍者へ仕事を発注している企業には、特例調整金等を支給するようにもなりました。さらに、障碍者福祉施策との有機的な連携を図りつつ推進していくことも法令に盛り込まれました。これは、2006年障害者自立支援法※4が障碍者の自立を目指している中で、就労支援が非常に大きい比重を占めているため、発達障害者支援法※5が発達障碍者の生活を、就労も含めて支援していこうとしているためです。このように様々な種類の障碍者の雇用が国レベルで促進されています。ただし、現段階において、障碍者の雇用は多くの場合、本人を取り巻く人々(職場の人々、家族、友人など)の理解や支援があってこそ達成できるものであるという認識が必要です。

※4 この法令のねらいは5点。
1. 市町村がサービスを提供主体に。障害種(身体障害、知的障害、精神障害)の一元化
2. 障害者の就労促進
3. 地域の社会資源を活用するための規制緩和
4. 公平なサービス利用のための「手続きや基準の透明化・明確化」
5. サービス等の費用を皆で支え合う仕組みの強化
である。
※5 この法令のねらいは4点
1. 発達障害の定義と法的な位置づけの確率
2. 乳幼児期から成人期まで、地域での一貫した支援を促進
3. 専門家の確保と関係者の連携確保
4. 子育てに対する国民の不安の軽減
である。